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2007年11月19日 (月)

判例紹介(インクタンク事件;最高裁)

 このところ更新が滞り気味でしたが、今回は先日判決の出たインクタンク事件(最高裁)についてご紹介します。

 まず概要を言うと、知財高裁の論旨が否定され、「特許権侵害」という結論は維持されました。従いまして、知財高裁が示した特許権消尽に関する例の第1類型、第2類型についてはもはや覚える必要がありません。きれいさっぱり、忘れてOKです。

 余談ですが、最高裁判決が出る以前に、偉い学者先生などの講演を聞いたりした際には、“知財高裁は、最高裁にいっても絶対にひっくり返されないように例の規範(第1類型、第2類型・・・)を作った”というような話があったのですが、あっさり覆されちゃいましたね(^^;

【事件】
 最高裁平成19年11月8日(インクタンク事件)

【要旨】
 特許権者等が我が国において譲渡した特許製品につき加工や部材の交換がされ、それにより当該特許製品と同一性を欠く特許製品が新たに製造されたものと認められるときは、特許権者は、その特許製品について、特許権を行使することが許されるというべきである。
 そして、上記にいう特許製品の新たな製造に当たるかどうかについては、当該特許製品の属性、特許発明の内容、加工及び部材の交換の態様のほか、取引の実情等も総合考慮して判断するのが相当であり、当該特許製品の属性としては、製品の機能、構造及び材質、用途、耐用期間、使用態様が、加工及び部材の交換の態様としては、加工等がされた際の当該特許製品の状態、加工の内容及び程度、交換された部材の耐用期間、当該部材の特許製品中における技術的機能及び経済的価値が考慮の対象となるというべきである。

【ひとこと解説】
 知財高裁では「第1類型、第2類型」という明確な指針を打ち立てたわけですが、これが否定されました。

 その代わりととして、最高裁が打ち立てた規範ですが、うーん、どうなんでしょう。上記のように「とにかく色々なことを考慮しましょうね」と言っているだけで、明確な指針にはなりえないような気もしますね(^^;

 いま一つ、釈然としないものはありますが、とにかく受験対策としては最高裁の示した規範を覚えるより仕方ないですね。来年の本命かも知れませんし。

 なお、詳述はしませんが、本判決では上記の“新たな製造かどうか”について、国際消尽との絡みも論点になっていました。

 さして長い判決文でもないですので、ぜひ下記からアクセスして全文に目を通してみてください。
 http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20071108162351.pdf

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コメント

鈴木さん

コメントをありがとうございました。
お返事が遅れ、失礼しました。

ご依頼の件ですが、恐縮ながら、少々お話が漠然としていてどのようにご対応差し上げればよいか判断がつきません。

差し支えなければ、下記連絡先まで、もう少し詳しい情報をお知らせ願えませんでしょうか。

hanrei_dojo★yahoo.co.jp
(★を@に置き換えて下さい)

投稿: 判例案内人 | 2009年2月14日 (土) 23時04分

鈴木と申します。
いま、まさにインクの特許のことで悩んでいます。
詳しい弁理士の方をご紹介いただけませんか?よろしくお願い申し上げます。

投稿: 鈴木 裕之 | 2009年2月12日 (木) 18時11分

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