判例紹介(メリヤス編機事件)
今年も残すところあと2か月となりましたね。
さて、私も講師として参加している「最短合格ゼミ」の「最新重要判例ゼミ」では、10月は以下の判例を採りあげています。
(1)ETNIES商標事件
(2)メリヤス編機事件
(3)クロム酸鉛顔料およびその製法事件
(4)BBS事件
今回はメリヤス編機事件の内容の一部をご紹介します。
【事件】
最高裁昭和51年3月10日(メリヤス編機事件)
(昭和42(行ツ)28 審決取消請求 特許権 行政訴訟 昭和51 年03 月10日 最高裁判所大法廷 判決 東京高等裁判所)
【要旨】
審決の取消訴訟においては、審判の手続において審理判断されなかった公知事実との対比における無効原因は、審決を違法とし、又はこれを適法とする理由として主張することができない。
なお、拒絶査定の理由の特定についても無効原因の特定と同様であり、したがって、拒絶査定に対する審判の審決に対する取消訴訟についても、右審決において判断されなかった特定の具体的な拒絶理由は、これを訴訟において主張することができないと解すべきである。
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学習のポイント
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今回のゼミでは、昭和51年3月の最高裁判決であり、知的財産法の分野で唯一の大法廷判決でもある「メリヤス編機事件」を学習します。
この事件では、審決取消訴訟における審理範囲という極めて重要な論点について示されました。本判決は旧法(大正10年法)事件についてのものですが、現行法においても当てはまるとされている重要な判例です。
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解説
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この事件は、知的財産法分野で唯一の大法廷判決です。この事件は、それより以前に存在した最高裁判例を変更したものでした。
さて、上記の要旨について、判決文では以下のようにその理由が判示されています。
『(途中略)・・・無効審判における判断の対象となるべき無効原因もまた、具体的に特定されたそれであることを要し、たとえ同じく発明の新規性に関するものであっても、例えば、特定の公知事実との対比における無効の主張と、他の公知事実との対比における無効の主張とは、それぞれ別個の理由をなすものと解さなければならない。』
つまり、公知技術Aとの対比による新規性を争点としていたのであればその争点だけを訴訟でも議論すべきであり、他の公知技術Bとの対比による新規性を議論に加えるようなことはだめだよ、ということです。ほかの例を挙げれば、進歩性(29条2項違反)を争っていた場合に、更に記載不備(36条違反)を主張することはだめだよ、ということになります(平成19年度短答式試験;問1-枝5も参照)。
このような考え方は「制限説」と呼ばれています。制限説が支持される根拠については・・・(以下省略。続きは最短合格ゼミにて)
今回は以上です。
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コメント
既にお気づきかもしれませんが、たいへんユニークで示唆に富む内容を拝見し、特許業界・知的財産業界情報トップス(http://iptops.com/)にリンクを追加させていただきました。なお、特許業界・知的財産業界情報トップスを今後リンク集などに加えていただくようなことがございましたら幸いでございます。今後もよろしくお願い申し上げます。
投稿: 特許業界・知的財産業界情報トップス | 2008年11月 5日 (水) 03時05分